ピアノ調律にかかる時間と調律中の過ごし方をご紹介!

ピアノ調律にかかる時間と調律中の過ごし方をご紹介!

 

いつも正しい状態でピアノを演奏するには、定期的な調律が必要不可欠です。

ピアノの調律は、調律師さんが自宅まで来て、部屋の中で楽器の調整を行ってくれる作業です。しかし、調律では具体的にどんな作業をし、どれほどの時間がかかるのか、想像がつかないという方も多いと思います。

今回はピアノの調律にかかる時間と、その間の過ごし方についてご説明します。調律を頼んだ時にやってはいけないことや、おすすめの時間の過ごし方など、依頼する側と調律師さんの双方が快適な時間を過ごせるよう、調律に関するポイントを押さえておきましょう。

 

目次

ピアノの調律にかかる時間とその内容

ピアノの調律にどの程度の時間がかかるのかを知るために、まずは調律でどのような作業をするのかをご説明します。

調律師さんたちはいつも、どのような作業にどれほどの時間をかけて楽器を調整しているのでしょうか。

 

ピアノの調律にかかる時間

ピアノの調律は、何時間で終わるかを前もって決められる作業ではありません。ピアノの種類や状態によって時間が左右されるためです。たとえば、アップライトピアノとグランドピアノの場合、グランドピアノの方が長時間の作業になります。弦を叩くハンマーが戻る仕組みが違い、グランドピアノの方が手の動きがダイレクトに伝わるため、調整が難しいのです。こまめに調律をしているピアノのほうが一回の調律にかかる時間は短くなります。平均的には、1~3時間程度の場合が多いようです。

作業時間が長引くことで料金が高くなることはありませんが、何年も調律をしていないケースや、修理の必要がある場合は、費用がかさみます。

 

ピアノ調律に時間がかかる理由

ピアノは全体で約8000個のパーツでつくられています。それほど多くの部品が使われているデリケートな楽器ですから、調律も同じように繊細な作業になります。性能を最大限に発揮できるように出荷前の新品のピアノを準備すると、三日間かけて調整する必要が出てくるとも言われます。

調律は本来「整調」「調律」「整音」という三つの作業から成り立っています。

整調はピアノ内部の部品の摩耗や劣化を点検し、傷んだ部品の交換や部品の位置確認をすることです。調律は、緩んだ弦を調整して、狂った音程を直します。最後の整音では、依頼主の要望やピアノの特徴に合わせてハンマーを主に調整し、音色の雰囲気を変えることができます。

 

定期的な調律が大事

定期調律が必要な理由には、主に二点があげられます。

一つめは、常にいい音が出せることです。ピアノの弦全体には常に20トンの力がかかっています。室内の温度や湿度の変化によって金属部が膨張と収縮を繰り返すため、音程は必ず狂います。これはどのピアノにも必ず共通することで、調律が不要なピアノは電子ピアノ以外にありません。

二つめの理由は、故障の早期発見ができることです。ピアノはとても繊細な造りをしていながら、外見には異常がほぼ全くわかりません。しかし、調律作業でピアノの内部を確認することによって、普段は気づけないような症状に気づくことができ、最小限の被害で食い止めることができるのです。

 

ピアノ調律中の過ごし方と対応の仕方

ピアノ調律中の過ごし方と対応の仕方

ピアノの調律が始まったら、何をしたらいいのかわからないことがあると思います。

調律前に準備したほうが良いことや、調律中にやっていいこととやっていけないことなど、詳しくご紹介します。依頼する側も調律師さんもお互いが気持ちよく過ごせるよう、ピアノ調律時のマナーを心得ておきましょう。

 

あらかじめ準備しておくと良いこと

ピアノの調律を頼んだら、当日に向けて準備をしておくとよいでしょう。調律師さんは主に車か電車を使って依頼のあった場所まで向かいます。もしも車で来るということが事前にわかった場合は、駐車場を確保しておくとよいでしょう。

また、ピアノの上に物が置いてある場合は片づけて、何も物が乗っていない状態にしておきましょう。ピアノの椅子は作業後などに必要になるので、片づけずにそのまま置いておきましょう。楽器の内部の確認の際、調律師さんから掃除機や雑巾を貸してほしいと頼まれることがあるので、準備しておくと安心です。

また、作業開始1時間前までには冷暖房を入れましょう。調律師さんが来てから空調を入れると、室温の変化にピアノの音が不安定になり、調律に手間がかかって時間が長くなってしまいます。

 

ピアノ調律師に伝えておきたいこと

調律は、たんにピアノの状態を整えてもらうだけの作業ではありません。何か希望がある場合は、できるだけ具体的に調律師さんに伝えるようにしましょう。

 

例としてはこのようなものになります。

・故障や違和感がある箇所(鍵盤のタッチが重い、反応が悪いなど)

・希望の音のイメージ(硬い音かやわらかい音か、ダイナミックレンジの広さなど)

・よく弾くジャンル(ポップス、ジャズ、クラシックなど)

ピアノの最低音域の鍵盤以外には、1音につき2~3本の弦が張ってあります。1音を作る数本の弦の響きをユニゾンといい、普通はピッタリ合った状態に調律するのですが、ジャズを好んで演奏する人の中にはあえてユニゾンのバランスを崩したズレのある音を好む人がいます。

また、希望によっては、高級メーカーのピアノのような雰囲気の音に調整してくれることもあります。このような個人個人の好みにも、調律師さんは対応してくれるのです。

 

ピアノの調律中は近くにいて良い?

調律師さんのそばで作業を見ていてもいいのかどうか、わからない方も多いのではないでしょうか。

調律の作業では、普段はわからないピアノの中の様子を見ることができます。専門的な理論や構造は理解できなくても、どのような仕組みで動いているのかをなんとなく知るだけでも上達につながります。また、そばで見ていると、調律師さんから音色や鍵盤の具合について質問をされることもあります。それらのやりとりを通して、自分のピアノを最適な状態にメンテナンスしてもらうことができます。好きな音のイメージを伝えることができたり、メンテナンス方法などを調律師さんから教わったりできるのも良い点です。

しかし、調律師さんの中には作業を見られるのが苦手な方もいます。そばでじっと見ていてもいいか聞いてみると良いでしょう。

 

マナーとして絶対にしてはいけないこと

 

① 当日キャンセル

調律師さんに作業を依頼した場合、体調不良などのよほどのトラブルがない限りは、前日や当日に突然キャンセルをするのはやめましょう。調律師さんは一件一件の仕事を大切にし、意識を集中させて臨んでくれます。また、仕事がキャンセルになっても、急に代わりの仕事をすることができる職種ではありません。私的な用事でのドタキャンはしないようにしましょう。

 

② 大きな音を出す

調律は音色と音程の微細な響きを聞き取る作業です。正しく調律してもらえるよう、調律師さんにとって快適な環境づくりを心がけましょう。調律中は大きな音でテレビを見たりなどは控えましょう。

 

③ 調律師からのお願いを無視する

調律が始まると、調律師さんから様々なお願いをされることがあります。湿度や温度の調整などのお願いをされた時は、快く協力することが大切です。

 

ピアノ調律後はお茶を出して話をするのがおすすめ

調律が終わったあとは、調律師さんにお茶を出してお話をするのがおすすめです。ピアノについてのさまざまな知識や、自分の家のピアノにはどのような特徴があるのか、どのような仕組みやクセを持っているのかを教えてくれることも多いです。

調律師さんにお茶を出すタイミングについて迷う方も多いと思いますが、作業なども考えると調律後の方が良いでしょう。作業中に話しかけられたり作業を中断したりすると、気が散ってしまうという調律師さんもいます。

調律が終わって後片付けに入っているときや、すべて片付け終わったときなど、お茶のお誘いをしてみてはいかがでしょうか。次に別のお宅での用事があったりする場合は断られる場合もありますが、厚意だけでも快く思ってくれるはずです。

 

まとめ

ピアノ調律時に重要なポイントを理解していただけましたか?

・調律にかかる時間は1~3時間が一般的

・こまめに調律をしているピアノは調律時間が短くなる

・調律時間は、アップライトピアノ<グランドピアノ

・作業は「整調」「調律」「整音」の三段階からなる

・常にいい音が出せる、故障を早期発見できるのがメリット

 

 

調律を頼んだ時に心掛けるポイントは以下になります。

【調律前】

・駐車場の確保

・楽器周辺の片づけ

・掃除機や雑巾の準備

・空調は一時間前までに入れておく

・当日キャンセルはしない

 

【調律中】

・大きな音を出さない

・調律師さんのお願いには協力する

・音や曲の好みなど思っていることを詳しく伝える

・そばで調律を見るのもおすすめ

 

【調律後】

・お茶を出してお話をする

・ピアノについての知識を教えてくれる

 

 

調律師さんには、ピアノという楽器が大好きでその道に携わっている人がたくさんいます。情熱をもって仕事をしていらっしゃる方もたくさんいらっしゃるので、感謝と敬意の気持ちで接することが大切です。お互いが快適な空間になるよう、ほんの少し意識をすると、ピアノをいっそう素敵に仕上げていただけるかもしれません。